つい先日、ラジオからあの歌が流れてきた。福島の避難所にいる人のリクエスト
らしい。そして、ちょうど3カ月前のことを思い出した。
1月26日、JR神戸線の三ノ宮駅に着いたのは正午前だった。コンサート会場
がある神戸国際会館まで7分ほど歩き、その場所を確認する。その後、昼食をと
りに中華街(南京町)をめざす。横浜の中華街には何度も行ったが、それと比べ
ると神戸の方はかなりこじんまりとしている。店の前に店員がいて「ランチあり
ますよ~」と言った呼び込みをやっているが、どこに入っていいのか選ぶすべも
なく、気がついたら街の端まで来ていて、折り返すことになった。そんなときは、
一番入りやすいタイミングであまり商売気のない声をかけてくれる店に限る。
ホテルで時間をつぶし、開演30分前に神戸国際会館のこくさいホールに着く。
コンサートは進み、アンコール前のラストにあの歌はアカペラで始まった。
>今はこんなに悲しくて 涙もかれ果てて
>もう二度と笑顔には なれそうもないけど
中島みゆきがコンサートで『時代』を歌うのは1989年のツアー以来である。
おぼろげな記憶をたどれば、確か渋谷のNHKホールで聴いているはず。静かに
優しく強い決意を帯びたその声に涙が流れた。涙もろくなってるなぁ。
>そんな時代もあったねと いつか話せる日がくるわ
>あんな時代もあったねと きっと笑って話せるわ
>だから 今日はくよくよしないで
>今日の風に吹かれましょう
>まわるまわるよ 時代はまわる
>喜び悲しみくり返し 今日は別れた恋人たちも
>生まれ変わって めぐりあうよ
>旅を続ける人々は いつか故郷に出会う日を
>たとえ今夜は倒れても きっと信じてドアを出る
>たとえ今日は果てしもなく
>冷たい雨が降っていても
>めぐるめぐるよ 時代はめぐる
>別れと出会いをくり返し
>今日は倒れた旅人たちも 生まれ変って歩きだすよ
まさか、コンサートツアーの楽日に1階最前列ど真ん中で聴くことになろうとは。
それにしても、中島は何を思って36年前にこんな歌を作ったのだろう。23歳
の女性が作る歌だろうか。そして、ラジオからこの歌を聴いた福島の被災者の方
はどう思っただろう。その方に、「きっと信じてドアを出る」時が早く訪れるといいな。
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